
来週月曜日に〆切を控えながら、歩いて行けるUGCシネマでセルジュ・ゲンズブールの映画を観てきた。冒頭の海辺のシーンを観て、一昨年のクリスマスに観たアニエス・ヴァルダの映画と同じだなとふと思い出した。ゲンズブールの生涯を辿ったドキュメンタリーというよりは、完全な「映画」になっていたと思う。印象的だったのは、ほとんど全てのシーンで煙草の煙と酒が出てくること。ちなみにこの映画ポスターは、地下鉄RATPがボイコットして貼らせなかったらしい(去年のパイプをくわえたジャック・タチのポスターも同じ)。ゲンズブールを見守るもう一人のゲンズブール(特殊メイクがなかなかグッド)がことあるごとに登場したり、モンマルトルの美術学校に通う子供時代のゲンズブール少年を追いかける巨大な顔のお化け(ユダヤ人を象徴する)など、なんともいい塩梅の遊びが効いていて、面白い。ゲンズブール役の俳優は最初ちょっと線が細いと思ったけれど、全体を通して好演だったといえるかな。子供時代を描く前半は、古き良き時代のパリの面影がカフェや通り、レストランから垣間見えて味わい深かった。日本ではいつ公開なのかわかりませんが、この映画もおすすめです。