サン・タンヌ広場

シャンタルさんとシルヴィーさん

ついに今週半ばレンヌからパリへ引っ越して来た。月曜日に大学院のゼミがあったので、日曜日夜にとりあえず単身で入居。ベッドはあるけれど掛け布団と枕は用意しなければならず、近くのモノプリで買う予定にしていたのだけど、うっかりして日曜日お店が閉まっているのを忘れていた。。あの日は雨模様で肌寒かったのでどうやって寝るか思案したものの、いざとなれば暖房をつければいいかなと諦めて、レンヌ通りのシネマで映画を1本観て、カフェを梯子して夜8時まで時間をつぶす。スーツケースを狭い螺旋階段の6階まで引きずるようにして運んで、汗たらしてCちゃんの待つ屋根裏部屋へ。パリで部屋を見つけるのは至難の技と言われるなか、今回の物件は、日本でマンツーマンの会話レッスンをしてくれていたLの紹介で幸運にも見つけることができた。Lの住むアパルトマンから目と鼻の先に住むCちゃんも同じ時期日本に留学していたそうで、日本語が話せる。こうやって人のつながりで部屋を見つけられたことは幸せだと思う。実際に部屋を見て、立地も家賃も文句なしの即決。初日の夜は暖房をつけて、うすい毛布一枚に布団カバーをかけて、たくさん着込んで寝たらぐっすり眠れた。

翌日は夕方6時のゼミの前に掛け布団と枕、Brita、牛乳など食糧を買いに出かける。サン=ジェルマンそばのモノプリにはあいにく枕しかなかったので、いったん枕とBritaを部屋に置いてから出直し。IKEAで買えばずっと安く手に入るのはわかっていたけれど、時間もないし他をうろうろ探すのも疲れるので、Hôtel de VilleにあるBHVへ。やっぱりたか〜い!でも運良く特別セール中だったので、あるなかで一番安い羽布団 couetteを40%オフで購入。ふたたび部屋に戻って少し休憩したあと、ゼミへ。前回研究発表させてもらったときに、指導教官が自分の本の日本語訳がつい最近刊行されたと嬉しそうに話していたのだけれど、ゼミの前に直に和訳の本を下さった。私がこの原書に出会って買ったのは確か初めてパリに来た7年前の2002年。訳者は同じゼミの先輩に当たる方だし、いまこうして著者の先生に私は指導を受けているのだから、不思議なものだ。ゼミでは3人の発表を聞いて、ひとりとても興味深い研究をしている人に出会った。

夜8時すぎにゼミを終えて、お昼に電話をくれたHちゃんのおうちへ向かう。まだ料理できる状態でもなかったので、お招きしてもらって助かった。鴨の脂とエシャロット、生のレバーを炒めて作ったという手作りのレバーペーストとバゲット、サラダ、じゃがいもとポワローのスープで美味しいディナータイム。この日研究発表を終えたばかりの彼女と11時ごろまでおしゃべりして帰宅。

ほうれん草とサーモンのガレット

翌朝9時5分のモンパルナス発TGVに乗り再びレンヌへ。あらかた荷造りは終えていたものの、台所周り、冷蔵庫、その他こまごまと残っているものを整理する。あっという間に2時になり、シャンタルさんが食器などを取りにレジデンスへやってくる。引き渡しが済んだあと、サン・タンヌ広場のクレープリーのレストランへ。去年7月22日レンヌに着いたその日にここでガレットを頂いたことを思い出す。ほうれんそうとサーモンのガレット、デザートはりんごと塩キャラメルのクレープを頂く。やっぱり美味しい。シャンタルさんはパリの部屋で作ってねとフランス料理の本を下さった。有難う。

別れの余韻に浸る間もなく、私は夕方の運び出しに備えて荷造りに没頭する。6時半ごろオレリーが部屋に来る。荷物を見て第一声は「こんなにたくさんあるの〜!」。そ、そうかしら?!けっして大きくないAのクルマに全て詰め込むのは難しいことが判明し、結局スーツケース2個、IKEAテーブル、IKEAゴミ箱、物干、ランプなどをシャンタルさんのおうちに預かってもらうことに。。それでも主要な荷物はリケジョのAちゃん見事なテトリスのおかげでどうにか全て積み込んだ。車体が心持ち斜めになっているかも。

翌日朝11時に管理人との立ち会い Etat des lieuxを終えて、有給を取ってくれたAと12時ごろレンヌを出発。出発前Aおすすめのブーランジュリーで買ったシリアル、ドライトマト、プーレ、ハーブなどが入った美味しいサンドイッチとりんごのコンポートで途中腹ごしらえし、ひたすら一路パリをめざす。翌日から4連休のヴァカンスが始まるので、パリに近づくにつれて反対側の下り車線は交通量が増え、夕方パリに着いたときには早くも渋滞が始まっていた。おそるべし、ヴァカンスの国。私たち上京組はガラガラ〜。平均140キロで飛ばして3時間ちょっとでパリ到着。オルリー空港に降り立つエール・フランスを横目に、遠くにはエッフェル塔、モンマルトルの丘が見えながらパリに入るのは初めてのこと。ポルト・ドルレアンから市内に入り、そのまま北上してモンパルナスタワーへ。モンパルナス大通りに折れて反対側にUターンして、私の住むスクエアへ到着。入口の立派な鉄格子の門からクルマを乗り入れる。さあいよいよ引っ越しのスタート!

難関の階段

最初はおも〜いIKEAバックをひっさげて6階まで一気に上がったものの、あまりのきつさに辟易して、賢いAの提案により3階ずつ分担して8往復。最後のころHちゃんも応援に来てくれて、2階ずつ分担してずいぶん楽に。思ったよりスムーズに進んで1時間で終了。それでも私とオレリーは顔真っ赤で汗たらたら。何度もオレリーは「私を殺す気?!」と叫んでいた。メルシー、マミー!!その後マミーの友達と合流して、クルマでサン=ジェルマン、ルーヴルを越えてオペラへ。味噌ラーメンと餃子をたっぷり食べて疲れを癒す。Aと別れの抱擁を交わしたあと、夜10時ごろまでHちゃんとパレ・ロワイヤルで心地いい夜風に当たりながらお茶をして、長い引っ越しの一日を終えた。

踊り場

ぐるぐる続く階段

光の見える右側に階段がある

この廊下を手前に進むと部屋へ

梯子は屋根に登るため?

部屋に向かう廊下のタイル

私の部屋は端っこ

部屋の窓から見えるお隣の風景

私の天窓も向かいと同じ

 

初めてパリに来てから7年越しでついにパリの生活が実現。周りの人々の助けと、思いがけない風に乗って、レンヌからパリにやって来れたことに感謝している。何がどう違うのかはっきり言えないけれど、パリの空の下、意識がシャキッと冴え渡ってエネルギーが湧いてくるのだ。